三月坐禅会報告

皆さんごきげんよう。
一か月に一度の坐禅会。日々の坐禅とはちがう誰かと共に座る時間はなんとも有難い時間です。
青岸寺の坐禅会は平均6名~10名ほどの小規模の坐禅会です。半分は初めての方がほとんど。毎回、一から説明して基本的な作法から指導いたします。
私が教えている坐禅とはどの程度なのかと例えるなら、食事をする際のお箸の持ち方を教えている程度のものかもしれません。しかし、曹洞宗の坐禅(只管打坐)でいえば、坐禅を実践している姿、これこそ仏の姿であり、釈尊も2500年前に実践されていた仏行そのものを指導しているとも言えます。
現代に生きる私たち僧侶はどうしても坐禅の効果(対価といってもよい)や効率的な実践方法を主として教えてしまいます(私自身そうです)。しかし、そんなものは本来無駄な計らい(習禅)であります。坐禅を黙して坐わる事。
目的を持ち(坐禅をする動機←これがないとそもそも実践しない)、坐禅中に目的を手ばなして(無所得無所悟)で坐すればよいのです。
ここまでのアプローチを促すのがなかなか難しくはありますが、今回初めて参禅に来られた方で、「坐禅を続けてみたいです」とおっしゃって下さった方がいて、坐禅会を主催している意義があります。
小難しい事を書いているようですが、要するに「坐禅は難しくなくて、座れば僧侶(指導者)も初心者も一緒」。
どうぞ一度、青岸寺にて坐禅を体験して共に仏となりましょう。
住職 永島 匡宏 合掌
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