12月坐禅会のご報告

今年最後の坐禅会を青岸寺本堂にて開催いたしました。
今回は5名の参禅者が参加下さり、師走に身と呼吸と心を調えていただきました。
私が坐禅会を開始してから約1年半ほど過ぎました。まだまだ坐禅や仏教について参究の若輩者ですが、その中でもお伝えできる、坐禅(等身大の禅)を指導させていただいております。
坐禅はある種「死」ということを直視する過程が必ず起こります。生きるということは必ず死ぬこと。死を現実のものとして初めて「生」が対比として実感できると思います。
人間の細胞は何兆個も存在し、瞬間瞬間で死滅しては新しく再生されることを繰り返しています。一人の個体としての人間は瞬間瞬間で生まれ死ぬことを繰り返している存在だといえます。坐禅は過去現在未来としての人間の営みではなく、今この瞬間の生死を明らかにし、すべての世界が豊かでかけがえのないものだと気づく。すべての命に感謝する。「気づき」こそ坐禅の功徳だといえます。
曹洞宗では坐禅実践での気づきを大切にして、日々の生活もその心と活動を継続させて仏道とします。
坐禅である意味で気づきの境になってもそのあとの生き方(死に方)が大切になります。もっと坐禅の魅力を伝えられるように来年も継続して坐禅会を開催いたします。なかなか、宗門の坐禅を理解していただくのは難儀なことですが、一人でも興味をもっていただくきっかけになれば幸いに存じます。
小難しいことを書いておりますが、坐禅会はいたってラフなスタイルで初心者から未経験者様まで気軽に指導しています。どうぞ坐禅や仏教に興味のある方は青岸寺坐禅会、またはお近くの坐禅会に起こし下さいませ。
住職 永島 匡宏 合掌
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