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美しき十一面観音像

青岸寺には沢山の観音様が安置されておりますが、特に拝観の方に人気があるのが「十一面観音立像」です。青岸寺には古くから確認されている十一面観音立像で鎌倉時代の作といわれています。米原指定文化財に認定されており、現在は青岸寺、本堂、西側の観音堂にて安置しています。


 

『十一面観音立像』の説明

木造・素地・彫眼 56.2㎝ 鎌倉時代後期 米原市指定文化財

青岸寺に伝えられる、小像の十一面観音像で、素地のままの仕上げとなり、表面には赤みを帯びた染料かと思われる色料や透き漆を塗布するようである。このような構造や表面の状況からして、いわゆる檀像彫刻を意識しての造像とみられ、あるいは仏心寺聖観音像などの造形を継承してのものかと推測される。同時に、像底の裳の広がりなどは当該期に一般的に認められるものとはいえず、他に参考とする図様や作例が存在していた可能性も指摘されようか。製作は、鎌倉時代も後半かけてと推測される。しかし、形式などは古様な点も見受けられ、あるいは古像を意識しての作かもしれず、今後の検討を要する。

※当寺に資料が無い為、滋賀県立近代美術館・朝日新聞社発行「近江路の観音様」参考。

※檀像彫刻:白檀や栴(せん)檀などの香木を彫刻した仏像の事。

 

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