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懴悔達磨

木斛で彫られた達磨大師像 中川大幹氏 作

皆さんごきげんよう。先日米原市では今季初めての雪が降り積雪となりました。自然の計らいは時として大災害を及ぼし、時として人間に多大な感動と恵をもたらしてくれます。青岸寺庭園でも雪が降ると美しい情景を見る事ができます。

雪の青岸寺庭園

自然の雄大さを感じると人間もまた自然の一部だとつくづく考えさせられます。

さて、先日ある造園屋さんから達磨大師像を寄進していただきました。

この達磨大師像は米原市の仏師「中川大幹」氏により彫られている木斛の仏像です。

達磨さんは皆さん周知だと思いますが、禅宗ではとっても偉い僧侶なんです。それは以前にも紹介しておりますので下記ページをご覧ください。

さて、御寄進して下さった菩提達磨像ですが、実はちょっとして話があります。

10年前ほど、青岸寺庭園の奥深くの高所にある三尊石が倒壊してしまいました。その時に調査に入られたのが御寄進して下さった造園屋さんです。

造園屋さんは原因が三尊石近くにある木斛の樹木であると考え、修復した後もまた倒壊の原因になると考え木斛を伐採いたしました。

しかし、のちにもう少し調査してみると木斛が原因ではないことがわかったのです。

それをずっと申し訳ないと謝罪の気持ちがあり、心残りとしてあったようです。その為、伐採した木斛だけは保管してくれていました。

青岸寺庭園は補陀落山の世界を表現しております。所謂仏の世界そのものです。石組、樹木全てが仏を表現しているわけです。そこで、伐採した木斛を米原市の仏師である中川大幹氏に依頼して完成したのがこの達磨大師像になるわけです。

私が青岸寺住職になる以前の出来事なのに、その懴悔の思いがあり、達磨大師として寄進して下さったのです。

仏教では懴悔(さんげ)とは非常に大切な行程です。

どんな高僧も名僧も必ず懴悔して僧侶と成っております。懴悔なくして仏に成らずです。

造園屋さんは自らの過失を悔いて、その罪を深く懴悔して、伐採した木斛を菩提達磨大師として産まれ変わったのです。真に有難い御寄進であります。

迫力ある懴悔達磨。テントウムシが可愛い

現在は仮の場所として客殿床の間にて安置しております。またしかるべきところにて安置しようと思います。こちらの達磨大師は「懴悔達磨」として、長く青岸寺の寺宝として護持していくつもりです。なによりもこの心意気が素晴らしい仏像であります。

是非、懴悔達磨をご覧になる際は己の日々の行いを懴悔して手を合わせてお参り下さいますようお願い申し上げます。

住職 永島 匡宏 合掌

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