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神戸淡路大震災から24年

1月17日の24年前、阪神淡路大震災が発生いたしました。多くの方が犠牲になり、全国、特に兵庫県、関西地方では、慰霊追悼の式が執り行われました。

私は当時、小学三年生で、静岡県に住んでおりましたので、直接体感したわけではありませんが、テレビ越しの被害状況を見て、まるで映画の世界や、別の空間で起こった事のようで、唖然とテレビを見ていたのを鮮明に覚えております。

ありふれた日常がある日、突然失われてしまう。この悲しみは如何ほどか。天災はある日、突然身にふりかかります。数秒後には、自分の大切なものを全て失ってしまうかもしれません。これは誰にもわかりません。「諸行無常」「生老病死苦」等、誰しもがこの世に生をうけたら、年を重ね、病気になり、大切な人と別れ、そして最後には死にます。どのように最後を迎えるかは、選べません。

私も友を突然事故で亡くし、何人もの大切な人の死を見てきました。後に残るのは、いつも後悔の念です。もっと、感謝を伝えておけば良かった。取り消したい言葉だっていくつもあります。しかし、失ったものは帰ってきません。あるのは、思い出だけになります。

亡くなった大切な人達に、顔向けできる生き方を。自分の命をその方たちの分まで精一杯生きる事。今接する方を大切にする事。それが、私の懺悔であり、この気持ちで教を読み、供養する事で、亡くなった方が私の心の中では笑顔になってくれる気がいたします。人は、大切な人の死を乗り越える事なんて、できません。だからこそ、心の中では、笑顔でいてもらいたい、そう思うのです。

阪神淡路大震災から24年経ちました。この日は、多くの被災者やそのご家族の為に、想いを馳せる一日であり、今ある自分のご縁を大切にすると、心に刻む、そんな一日したいものです。

最後に、被災者のご家族が前を向いて、生きていらっしゃる事を心よりお祈りいたします。

願わくは、この功徳を以て普く一切におよぼし、我らと衆生と皆共に、仏道を成ぜんことを。

住職 永島 匡宏 合掌

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